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METALEX 2023 | コロナからの回復基調が見えたASEAN最大規模の製造業展示会


イベントレポート

METALEX 2023 | コロナからの回復基調が見えたASEAN最大規模の製造業展示会

コロナからの回復基調が見えたASEAN最大規模の製造業展示会

 ASEAN域内で最大の自動車生産台数を誇るタイは、域内でも屈指の工業国であり、多くの日系企業が進出している集積地でもあります。そんなタイで開催されるMETALEXは、ASEAN最大規模の工作機械・金属加工技術関連の展示会であり、毎回多くの出展社・来場者でにぎわいます。 37回目となる今年は11月22日~25日の日程で開催されました。2019年の開催時には初めて10万人を超す来場者を記録しましたが、翌年2020年はコロナの影響により規模を縮小しての開催、2021年は中止となっていました。コロナによる規制が解除されてから初めての開催となった昨年の入場者数は2020年と比べて少し回復しましたが、コロナ前の水準まではまだ届かず、出展社数もコロナ前の半分程度に留まりました。

 コロナ禍に進んだ「ニューノーマル(新常態)」の流れの中で、展示会もバーチャルで開催されるようになり、METALEXにおいても今後はリアル開催の規模が縮小してしまうのではないか、と筆者は心配しましたが、今年の入場者数は98,686人とわずかに10万人には届かなかったものの、コロナ前の水準まで回復しました。出展社数についてはまだ主催者から発表がないものの、展示スペースは昨年より拡大されてもなおホール内に収まりきらず、会場外の通路スペースにもブースが設置されるほどの盛況ぶりでした。

通路まで拡大された展示スペース

 日系企業の出展は、JETROパビリオンに30社が参加した他、東京都中小企業振興公社(12社)、長野県パビリオン(4社)、群馬県高崎市パビリオン(13社)など、計174社が出展しました。日本以外では中国、台湾、韓国などの各国のパビリオンが目立っていました。特に中国の企業は中国本土からの出展よりも、在タイや在ベトナムの中国企業としての出展が数多く見られました。

 37回目となる今回のMETALEXでは「The Innovators」というテーマが掲げられ、現代において競争力を生み出すために、各事業者に対して革新的な技術を追い求める姿勢が求められています。タイ工業省のナタポン次官は、今後もサプライチェーン全体で効率的な生産体制を確保するため、自動機械やロボットの導入、リアルタイムで生産管理をするデジタル技術の導入などを促進していく方針を明らかにしました。そして、METALEX2023がすべての出展社、来場者にとってチャンスとなり、この場で展示された技術、知識を活かすことによりタイの製造業がより発展することを確信する、と述べました。また、会期中には会場内で41の様々なテーマによるセミナーやフォーラムが開催され、AIやIoTの活用や脱炭素、エネルギー使用の削減門内などについて活発に意見交換が行われました。

 コロナショックから3年を掛けてコロナ前の開催規模まで回復したMETALEX、来年の日程は11月20日~23日の4日間と発表されました。来年は今年を上回る規模で開催されるのでしょうか?気になるところです。


鳥取県東南アジアビューロー、岡山県タイビジネスサポートデスクの業務を担当。趣味はドライブ、自転車、映画鑑賞。タイ在住歴20年。

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