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日本の真空成型と高度な技術に関心を持ち、協業を望むNIHON MAX (Thailand) Co., Ltd.


企業インタビュー

日本の真空成型と高度な技術に関心を持ち、協業を望むNIHON MAX (Thailand) Co., Ltd.

御社の概要についてご紹介ください。

 NIHON MAX (THAILAND) CO., LTD.は1995年に設立され、27年間事業を継続してきました。当初は日本企業との共同出資会社でしたが、日本企業から独立するにあたり、弊社がすべての株を買い取り、自分たちだけで経営を行うようになりました。現在は、私スラポンがマネージングディレクターを務めています。

 現在、弊社は40人の従業員がおり、各従業員が、専門知識や20年以上の経験を持つ自社のエンジニアや技術責任者から技術を学べるように組織づくりをしています。技術力や専門性、またお客様との関係性を深めることにより、多くのお客様よりご支持をいただいています。

事業内容について教えてください。

 主要事業は電子部品用のブラスチック容器の設計です。現在では製造業サポートのため自動車等のプラスチック容器の製造も手掛けております。お客様の大半は海外企業です。

 弊社は金型設計から製品製造まで一貫してサポートしています。弊社の業績は成長を続けており、今年の売上高は過去最高となりました。主な要因として、中国とアメリカの経済政策の対立があげられます。今までアメリカの企業が、中国で製造していた部品をタイで製造するようになったことが、タイの市場の成長・拡大へとつながり、結果弊社としても業績を伸ばすことができました。

 今年に入り、更なる事業拡大のためにいくつもの機械を購入しました。また海外進出を目指して共同出資していただける日系企業やパートナーを探す方法を模索し始めています。

顧客開拓や顧客ニーズを満たすための取り組みについて教えてください。

 弊社のお客様の多くは、BOIといったパートナーや既存顧客からの紹介です。弊社の方針として、あまり新規開拓を行わず、既存顧客維持、そしてお客様と共に成長することに力を入れています。お客様の事業の成長拡大が弊社の受注増加につながると考えているからです。そして、弊社製品の品質に対してお客様から100%の信頼いただけるよう、全製品の検品を行っています。

大切にされている方針や経営哲学は何でしょうか。

 弊社の経営哲学は「Design & Development 」。つまり、お客様の期待を超える製品を設計・開発することです。弊社の高い技術により、例えば顧客のニーズを元に、原価低減の実現や、特別設計の製品を開発するなど顧客ニーズに合ったより良い製品の提供を可能にしています。

 「Design & Development」の哲学を実践しながら事業を成功に導くため、人材、技術(プログラム)や設備などに積極的に投資を行っています。

技術や設備、業界における経験など、御社の強みを教えてください。

 弊社は現在、台湾、中国、韓国製の機械を使用しています。日本製を輸入するにはコストがかかるため、まだ導入には至っていません。真空成型手法(Vacuum Forming)は80%が金型の品質に依存し、残り20%が機械の性能と職人の技術に依るものになります。金型の設計品質が良ければ、良い製品ができあがります。弊社は金型設計に熟達しており、金型の製造も自社で行っています。顧客の製品をダメージから守るパッケージを低コストで製造するための専門知識を蓄えており、それが弊社の強みとなっています。

 タイ国内で真空成型事業は3つのカテゴリーに分けられます。

 レベル1 金型のデザイン、製造及び真空成型
 レベル2 金型の製造と真空成型
 レベル3 真空成型のみ

 弊社はレベル1に該当し、タイ国内でこのサービスを提供している企業の中ではトップ10に入ります。

 真空成型手法は製造の迅速化をめざして開発されました。弊社はサービス一貫を提供しているので優位性があります。全行程を管理しているので、問題が発生した場合はすぐに解決できます。この点も弊社の強みです。

 お客様のうち約20社は、弊社のサービスを20年以上継続してご利用いただています。お客様の大半は海外企業ですが、タイ企業のお客様もいらっしゃいます。

御社の事業運営および中長期の事業計画についてお聞かせください。

 今後は最新の機械と技術を取り入れて、従業員を増員することなく、現状のマンパワーのまま生産性を向上させることを目標としています。社内では既に、オートメーションの機械や設計専門の高度なプログラムを導入し始めています。そして、最先端技術の導入のために積極的な投資を行っています。

 現在、弊社の主要製品は電子部品用のプラスチック容器が80%、残りは自動車部品の製造に力を入れていますが、今後は航空機部品業界へ事業拡大したいと考えています。

 航空機部品については、既に飛行機の座席部品用の金型を製造し、当金型を部品製造業者へ納品しています。弊社は飛行機座席部品の金型製造が可能であるタイ国内で唯一の会社です。

 今後のヨーロッパの航空機部品の市場参入を見据えて、2年以内に工場を拡大し、航空機部品を自社製造できるようにする予定です。航空機部品製造にはISOと S9001の取得が必要になりますので、その取得に向けての準備も並行して進めています。また、製造業において金型加工は非常に重要な要素であるため、事業拡大にむけて金型加工技術も着実に向上させていきます。

タイ国内のプラスチック業界のこれまでと、これからの動向についてご意見をお聞かせください。

 時代によってプラスチック素材のトレンドは変わります。現在は分解されやすい素材、再生利用できる素材が主流になっています。しかし必要とされる製品の形状は時を経てもあまり変化がありません。素材のトレンドによっては製造工程が難しくなる可能性もあるので、新素材についての研究は常に継続する必要がありますが、業界自体は引き続き成長が見込めると考えています。ちなみに、現在弊社で使用している素材は全て再利用されています。製造工程の中で余った素材は、場所を設けて保管し、プラスチックを再利用する業者に販売しています。

 また、政府の規制により、食品容器の素材は再利用や分解できるものが使用されるようになりました。しかし、電子部品業界における規制はまだありません。しかし、環境保全が世界的な課題となっている現代ですので、将来的には素材を変更する必要に迫られる時がくるでしょう。当業界の経営者は、トレンドに沿った変革を受け入れており、その結果、平等に同じ立場での競争を可能にしています。

海外の顧客獲得についてお聞かせください。

 タイのエレクトロニクス業界においてタイ資本100%の企業は大変少なく、大半はヨーロッパや日本といった外資企業です。それゆえ、海外の顧客とのコミュニケーションはとても大事です。弊社では日本語でのコミュニケーションが可能なチャイワットが日本企業、英語でのコミュニケーションが可能の私がヨーロッパ企業の窓口を担当しています。言語の壁は無く海外から顧客を獲得できています。

御社のPRをお願い致します。     

 弊社は日本の心をもつタイ企業です。そして技術や仕事も日本のスタイルで行っており、日系企業との取引させていただいているので、日系企業への理解もあります。弊社は自分自身でやってみようという考え方から始まった企業であり、今後も様々な分野で精力的に発展しつづけます。そして、日本のように製品の品質維持を一番に考えています。

 最後になりますが、弊社は日本の真空成型と高度な技術に関心があります。弊社との事業提携、協業にご興味がある日系企業がありましたら是非お声掛けください。

会社概要

NIHON MAX (Thailand) Co., Ltd.

Address : 84/18-19 Moo 2 Rama 2 Rd., T.Nakhok, A.Muang, Samutsakorn 74000 Thailand.
Tel: (+66) 34-446812-4
Email: marketing@nihonmax.com
URL : https://www.nihonmax.com

※インタビュー:2022年1月25日



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