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プラスチック製品、食品製造業や、野菜農園など、様々な分野で日本企業とのビジネスの立ち上げをめざすG.I.F. Engineering Co., Ltd.


企業インタビュー

プラスチック製品、食品製造業や、野菜農園など、様々な分野で日本企業とのビジネスの立ち上げをめざすG.I.F. Engineering Co., Ltd.

御社の事業内容、企業規模、仕事内容を紹介してください。

 GIF engineering Co., Ltd.は1992年に設立された、タイ資本100%の会社です。従業員は全員タイ人で、約250人います。弊社はどの種類や大きさの金属プレス加工製品やプラスチックの射出成形製品の製造に対応しています。自動車、モータバイク、モーターボート産業界で使用される金属製やプラスチック製のシフトワイヤー、アクセルケーブル、アクセサリー用品、ナンバープレート、スカッフプレートなどです。

御社の強みを教えてください。

 弊社の強みは祖父の時代から50年にわたり、機械やプレス加工機の製造、修繕、使用用途にあわせた機械の調整といった仕事を通して培ってきた経験と能力です。弊社は金属とプラスチック製品の金型設計に対応できます。金型の設計と製造が一貫して行える機械があるので、競合他社の優位に立つことができています。

事業を行うにあたり、弊社で大切にしている社内方針はありますか。

 弊社は社員の成長に重きを置いています。社員に力が無く、充分な知識がなければ会社の発展は難しいでしょう。社員が最大限に成長すれば、会社の発展につながります。最新の技術と機械(オートメーション機械を含む)を業務にあわせて正しくかつ最大限活用することを目標としています。また労働力への報酬、製造工程の改善を重ねること、最も大切な点ですが、お客様の満足度を高めていかなくてはなりません。品質と価格が適正であることが、弊社事業が生き残るための競争戦略となります。

技術者への研修をどのように行っていますか。

 公的・私的機関にて研修を設けています。社員は「Thai-German・Institute(TGI)」やその他の訓練プログラムを行う機関で研修を受けます。加えて、社員の知識を増やし、持っている能力を向上させるため、アドバイザー、金型や様々なシステムの専門家を招いて、社内研修も行っています。

社内や事業運営における障害はありますか。

 政府の方針が、タイ企業で生産可能な製品でも、タイブランドやタイ製品をあまり支持せず、海外製品を重視している点です。また、投資計画や開発に関する情報を中小企業の経営者が入手するのは困難ですが、大企業の経営者は私達よりたくさん入手できます。政府にはこの点を改善してもらいたいと思います。

海外支店はありますか。今後、海外展開の予定はありますか。

 海外に支店はありませんが、海外進出はしたいと考えています。しかし、現状、自社製品がありません。弊社と業務提携を結びたい、弊社と交流を持ちたい企業があればいつでも交渉可能です。協業が可能であればぜひ協力したいです。

現在、御社は日本企業と事業を行っていますか。

 日本企業と直接の取引はまだありません。弊社の主な顧客はタイ国内にある日系企業です。弊社の顧客の30%を占めています。

将来、日本企業とビジネスを行う際に予想される困難と良い点について話していただけますか。

 問題となるのは、たぶんコミュニケーションです。日本人は英語が話せない、得意ではないかもしれません。私達も同様です。そのため明確な意思疎通が図れないかもしれません。しかし、現在の技術を使用すればコミュニケーションも取り易くなり、障害も小さくなるでしょう。通訳者を雇うこともできます。日本企業とのビジネスで考えられる良い点ですが、日本人は実直です。安心して一緒に仕事ができます。

日本の製品や技術に関心はありますか。日本企業とのビジネスに興味はありますか。        

 日本の技術やノウハウのパフォーマンスは非常に優れています。日本とタイの文化は似ているので、外国企業に比べて、相互に調整し理解しあうのは難しくないでしょう。タイ企業にとって、日本企業は事業提携先として良い選択肢だと思います。日系企業とビジネスを行うとしたら、プラスチック製品の分野を考えています。その他、自動車業界だけではなく、食品製造業や、野菜農園など、様々な分野でのビジネスのたちあげが可能です。
 そして、弊社の持っている機械の8~9割は日本製の機械です。ヨーロッパの機械の性能は優れていますが、性能も高くて、信頼性も高い、さらにコストパフォーマンスも高い日本製の機械を導入しています。お客様が弊社に訪問した際に、弊社が使用している日本の優秀な機械を見て、弊社の製品のクオリティに安心してくださったこともあります。

タイ国内の製造業の近況についてご意見をお聞かせください。

 製造業の近況は困難な状況にあります。2019年以降、自動車産業は販売数や消費が低迷しており、新規の顧客を増やすことができず、変化に対応できない経営者は問題に直面するでしょう。弊社は新規顧客を開拓するうえで経験があります。また、同時に既存顧客とこれまで以上にコミュニケーションをとり、要望を満たすようにしています。既存顧客にも満足頂きながら、新規顧客を増やしています。

新型コロナの影響と、どのように御社が対処されているか教えてください。

 Covid19の影響で売上は80%減少しました。新型コロナが蔓延し始めた頃は、すぐに状況は改善すると考え、通常どおり従業員に就業してもらっていました。しかし、状況は思ったように回復しませんでした。現在、3~4ヶ月間、顧客に販売できる量の在庫をかかえています。直面している現実とバランスを取るため、就業日や従業員の人数を減らさなくてはなりません。確かに危機的な状況ではありますが、チャンスでもあります。機械、仕事の方法の調整や改善を図る時間を取る機会となり、コスト削減や、仕事の効率アップに大きく役立ちます。この危機的状況が過ぎ去った後、弊社は今より強くなっていることでしょう。

 将来的な投資についてですが、COVID19の感染が終わったら、弊社は自動化機械を導入することにより、新型コロナが蔓延し始めた前の従業員数に戻らずに、生産能力が戻ってくると思います。

コロナが落ち着いた後の製造業の方向性やチャンスについてご意見をお聞かせください。

 今後数年自動車業界は良くないでしょう。私達が気をつける点としてCash Flowです。もし上手にコントロールできなければ、会社全体に影響を及ぼします。既存顧客を大切にしつつ、新規顧客を増やしていければ、製造業界で生き残っていけると思います。

日本企業とタイ企業が参加するビジネスマッチング、ビジネス交流会、展示会等に関心はございますか。

 製造以外に、ビジネスマッチング、ビジネス交流会、展示会など、ビジネスコネクションを築ける催事には、国内だけでなく、国外のものにも定期的に参加しています。新しい顧客をみつけ、人脈を広げ、新しいビジネスを産み出す機会を増やせます。

 自動車部品の製造を行っていますが、自社製品がありません。なので、まだ海外でブース展示を行う予定はありません。しかし、もし自社製品を持つようになれば、それも可能です。参加することに興味はあります。

 その他、輸入してタイ国内で販売できる機械を探しています。新型コロナ危機により経営者は変化を求められています。多くの従業員をかかえることは大きなリスクになります。従業員数を減らすためには機械を導入しなくてはなりません。私達は、今後期待できるビジネスチャンスとして注目しています。

最後に、タイ製造業界に関心がある企業やタイ国内の日系企業に対してPRをお願い致します。

 弊社は顧客に満足頂ける品質や基準の部品の製造に真摯にとりくんでいます。最大の能力を身につけてもらえるよう、人材教育に力を入れています。地域や他県の学校教育の支援や向上のためアドバイスするなど社会や地域に責任感をもち、それらの発展にも貢献しています。弊社をラーニングセンターのように活用、あるいは工場見学を希望される方をいつでも歓迎します。情報の共有、技術者派遣の準備はできています。双方の発展や知識の交換のため、助け合いながら協力して仕事を行い、延いては、将来の競争力強化のため、タイの製造従事者や製造業界のレベルを向上させたいと思います。

会社概要

G.I.F. Engineering Co., Ltd.

Address:420 Soi Watphaingeon, Chan Road, Bangklo, Bangkoleam, Bangkok, 10120 Thailand
Tel: (+66)2-673-1513-5
Fax: (+66)2-673-1517
Email: bc@gif.co.th
URL : http://www.gif.co.th

※インタビュー:2020年7月27日



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