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ロボット・テクノロジーの活用を推進し、タイ農業の高度化にチャレンジするChokchai Agricultural Machinery Co., Ltd.


企業インタビュー

ロボット・テクノロジーの活用を推進し、タイ農業の高度化にチャレンジするChokchai Agricultural Machinery Co., Ltd.

チョークチャイ農業機械株式会社の事業及び製品について

 私達は約50年ほど農業機械に関する事業を行っています。農業機器の歯車(ギア)や軸の製造から始まり、その後、トラクターの製造、またヤンマー社やクボタ社のOEM企業として、さまざまな農業機械を製造して、日本、アジアやアフリカなどの多くの国に輸出しています。従業員は200名ほどです。弊社の製品は、米、とうもろこし、さとうきび、キャッサバなど、他にも、さまざまな農業を支えています。そして、耕す、植える、メンテナンスの3点をカバーしています。

企業の強みについて

 弊社の強みは、自社のR&Dです。農業とは何かを知り、農業従事者が何を必要としているか知っているので、彼らのニーズに一致した農業機械の設計・製造が可能です。弊社は農業大学と協力し、農業の様々な分野の発展のため支援を行っています。

とりわけ大切にしている社内方針について

 顧客を大切にすることです。顧客が何を望んでいるのか見極めることに重きを置いています。顧客の必要にあわせて設計し、その製品の品質についても考えます。

社内における技術面の研修制度について

 従業員のための研修は定期的に設けており、大学講師を招待して、植え付け、収穫について教えてもらったり、砂の粒子や、粘土質や砂質土壌はどのようなものか、土壌の種類ごとにふさわしい機械はどれか、また肥料の種類や使用方法について学びます。従業員全員が研修を受けます。特にR&Dチームはどの国に、何をどのように製造するといいのか知る必要があります。

運営管理における障害や問題について

 どこも似たような問題を抱えているかと思いますが、現在タイでは労働力が不足しており、外国人の労働力に頼わざるを得ない点です。サプライヤーに関する問題ですが、弊社の機械は比較的高い機械技術を必要としますが、サプライヤーの大半がタイ企業であり、いろんなことに対応できない、対応できても十分ではないといった問題があります。私達がテクノロジー4.0を目標にしても、2.0や2.5、また3.0にしかならないこともあります。とはいえ、労働者不足の問題のほうが大きいと思います。

海外拠点の有無、また今後の海外進出の予定について

 ミャンマーに支店があり、更にミャンマー、インド、インドネシアでの工場建設についても検討中です。とりわけナイジェリアに関心をもっています。市場は大きく、タイと同じ気候帯にあるので、季節や気候も同じで、需要がある機械の種類も似ています。弊社は、マリに年間1000台以上の機械を輸出しています。もしこういった需要が続くようであれば、輸送コスト軽減のため工場設立を考えています。昔は米を輸出していましたが、現在、彼ら自身で稲作を行っていて、弊社から農業機械の輸入を望んでいます。

日本企業とのビジネスへの関心はあるか、ある場合、どの種のビジネスに興味があるか。

 日本企業とのビジネスに興味はあります。現在2-3の日本企業とビジネスを行っていますが、更なる市場機会をみつけるため、もっと増やしたいと考えています。日本はタイで市場進出を考え、タイは日本の技術が欲しいと考えています。事業のトレンドはロボットそしてテクノロジー4.0なので、日本の技術を取り入れたいと思います。ヤンマー社では運転手の代わりにGPSを使用したトラクターを製造しています。ヨーロッパでは労働力としてロボットを、農薬散布のためドローンを使用しています。農業従事者の数が今年度は20%減少しましたが、更に減少し続けるといわれているため、将来に備えて、弊社でも大学と協力し、野菜の植え付けができるロボットの開発を進めています。

日本人と仕事するうえでのメリット及び障害について

 日本人と仕事をするうえで障害となる点はあまりありません。私達は(日本人)の要望に沿って製造しています。日本人と一緒に仕事をするといっても、日本のものを全て使用するわけではなく、色々なものを私達が設計し、日本人が細かな部分をチェックしています。日本にはフロントブレードが車体に取り付けられているトラクターはありませんが、タイでは必要なため、あぜ道を作るためのブレードを設計して、ヤンマー社に提供しました。日本の技術のよい点は、わたしたちに更に難しく挑戦となる仕事に携わる機会を与えてくれることです。

日本の技術や製品への関心

 とりわけ、ロボット技術そして農作物の収穫量を増やすための技術に関心があります。弊社はいろいろな国でネットワークがあるので、協力してくれる日本企業の利益になると思います。将来、タイまたは私達の工場が農業機械の(事業)においてHubの役割を果たせるようになってほしいと願っています。

タイの農産業についての意見

 タイの農産業を総合的にみると、輸出において成長しています。しかし、タイ国内の需要は減少し、中国やベトナムとの競合ゆえに、農産物の価格が下落しています。タイの農家は輸出に力を入れ、輸出額は年間約300~500億タイバーツになり、年間の輸出伸び率は約10%~15%になります。アフリカでは農業機械の需要が伸びており、タイ製品の価格と質は注目されています。

日本やタイでのビジネス商談会や意見交流会、商品展示会への興味

 ビジネス商談会、意見交流会、農作物の展示会に興味はあります。私達は日本企業と一緒に投資する準備ができています。弊社はタイ国政府商務省国際貿易振興局(DITP)のメンバーで、何度も展示会を開催し、ナイジェリア、ロシア、日本企業も招待しました。準備はできているので、いつでも、一緒に事業を行えます。

最後に日本企業に伝えたいこと

弊社は農業機械の製造に何十年も携わってきました。弊社は、タイの農業機械事業において一番であると自負しています。タイ農業の中心である、とうもろこし、さとうきび、キャッサバといった農作物、また、エネルギー作物、飼料用農作物のための農業機械を製造しています。そして、自社だけではなく、タイ国全体の農産業のバリューチェーンを見通すようにしています。

会社概要

Chokchai Agricultural Machinery Co., Ltd.

Address:229/3 Moo 4 Soi Petchkasem 99,
Petchkasem Rd., Omnoi, Krathumbaen,
Samut Sakhon 74130 Thailand
Tel : 02 420 5378-84
Email : info@chokchai.co.th
URL : http://www.chokchai.co.th

※インタビュー:2019年8月7日



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