訪問レポート 2024年5月30日
こんにちは。展示会リポートの一迫です。
タイにおける食品見本市 「THAIFEX 2024」 がIMPACT Muang Thong Thani総合展示場で5月28日から6月1日まで開催されました。本イベントは年1度この時期に開催されております。ジェトロも毎年「ジャパンパビリオン」を設置し、多くの企業(今回35社)の販路支援をしています。
主催者Koelnmesse Co., Ltd.(https://thaifex-anuga.com/)の発表によりますと
- 出展社数 : 3,133社
- 入場者数 : 85,850人(2023年比105%)
見本市使用面積は約85,000㎡(東京ドームの2倍弱)と本展示場の全スペースの約80%弱を利用しており、食品関係の力強さが伺わせる見本市でした。B to BでもありB to Cでもあり、そもそも生に関わる食品ビジネスの見本市ですので、商談として、一般消費者としての来場者が見られ、活況を呈しておりました。
主催者ウェブの「Exhibitors List」より出展社数をカウントしてみたところ、上位5か国は以下の通りでした。
1位 | タイ企業 | 1326社 |
2位 | 韓国 | 251社 |
3位 | 中国 | 250社 |
4位 | ベトナム | 153社 |
5位 | 日本 | 82社 |
下レイアウトのように、メインホールのHALL1~3が、主に大手含めた独立企業のブース。HOLL5~8が各国行政支援のグループブースが出展されていました。前述のジェトロパビリオンはHALL8に出展されておりました。
HALL1~3は、エリアが分野ごとに区切られておりました。
- FOOD TECHNOLOGY・・・食品製造機械関係
- FOOD SERVICE・・・調理具、ショーケース、包装等
- COFFEE & TEA・・・飲料として、特にコーヒーの需要は高いので独立しておりました
- DRINK・・・ジュース、健康飲料など
- SWEETS & CONFECTIONERY・・・お菓子類、アイス類(最もスペースを占めていました)
- MEET・・・牛肉が主
- FROZEN FOOD・・・冷凍食品
- SEA FOOD・・・目立ったのがノルウェーからの鮭
- RICE・・・タイは世界的にも有名な米の生産輸出国
- FRUTS & VEGETABLES・・・果物加工食品も目立ちました
目を引いたのは、「日本語」の多さです。日系企業は当然ですが、日系ではないであろうブランドにも多くの「日本語」が使用されており、日本語を使えば、トレンド性、信頼性、品質等が担保しやすいといメージがあるのだと思います
日本企業としては、ジェトロパビリオンが以下で、酒、茶、和菓子、和牛が目につきました。
独立企業出展での日系は
富士電機がタイで生産している自動販売機
昔は、「お金盗まれるから自動販売機なんて」、今やバンコクにおいては自動販売機だらけ、特にコンドミニウムや学校オフィスビルには多く設置されております。
亀田製菓は、タイビールや飲料大手シンハーと煎餅を生産しています。(タイ生産)
THAI-NICHIはチェンマイ県の隣ランプーンで煎餅を製造しています。(タイ生産)
その他
全体として、会場で足が止まり撮影したものとしての「いろいろ」です。
食品設備は中国製が主です。以前食品協会の会長のインタビューで、「タイで売っている食品の値段はどのくらいかわかりますか?それをつくる設備の日本製が品質が良いのはわかるが、しかしそれでは商売にならない。日本価格の半値以下が中国、台湾、タイ製です。」と言われ言葉に窮したことを思い出します、
タイ大手食品製造機器販売商社のUki
大手の出展は派手です。
総評
全体的には、やはりコンシューマービジネスということもあり、エンターテインメント性、お祭り性がアピールポイントだと思いました。それと、とにかく「試食・試飲」「試食・試飲」「試食・試飲」に尽きる。その演出度合いが問われる印象も受けました。日本食はブームでもありますので、円安効果がある今、さらに積極的にアピールすることが重要だと思います。