今年も、タイ国内で最も注目度の高い国際食品見本市である、「THAIFEX 2023」が、バンコクの北に位置するノンタブリ県のIMPACTにて5月23日から27日までの5日間開催されました。
昨年５月、2年ぶりのリアル展示会として成功裡に終わった同イベントですが、今年は更に大きな成功を収めました。今回は展示会として大きな成果を上げたこのThaifex2023についてレポートいたします。
イベントの成果
Thaifex2023は、国際貿易促進省（DITP）の主催で、タイ商工会議所とイベント運営会社であるケルンメッセの協力によって開催されました。今回の展示会では45の国から3,034社の出展企業が参加しました。昨年の出展者数は1,603社、またコロナ前2019年は2,500社でしたので、コロナ前よりも規模を拡大しての開催となりました。タイ企業が1,109社で外国企業が1,925社。外国企業の内訳は、中国が最多で620社、韓国が212社、ベトナムが158社、マレーシアが109社、そして日本からは57社が出展しました。その他、欧米からも企業が複数出展していました。
会期5日間の内、23日から26日は食品バイヤー向け、27日は一般の方も迎えて開かれましたが、期間中の来場者は過去最高の13万1,039人でした。この数字は前回の51,535人から58％増加。外国人の来場者は150％増の1万6,429人で、これまでの同イベントの最多来場者数が2019年の62,000人でしたので、その倍以上の数字を記録しています。
開催中の契約額は1,200億バーツ（約4,800億バーツ）で前回より81.4％と大幅に増加しました。イベント主催者は目標額を700億バーツに設定しており、この数字も大幅に上回り、大成功と言える成果を上げました。契約額が多かった商品・サービスは順に、食品、果物、機械や設備など食品関連技術、コーヒー・茶、食品関連サービスで、購入額の多かった国は中国、タイ、アメリカ、マレーシア、日本でした。
イベントハイライト
イベントでは、製品の試食、試飲の提供だけでなく、セミナーやワークショップの他、ブースで調理の実演をしている企業もあり、試食や調理の実演には人だかりができるほどで、来場者や出展者は引き続きマスクを着用している方が多かったものの、コロナの影響を感じさせない賑わいを見せていました。
会場内にはスタートアップ企業のエリアや「Future Food Experience」と呼ばれるエリアでは、代替肉や昆虫タンパク質の製品など最新のフードテックを紹介するエリア、オーガニック食品を扱う企業が集まる「Organic Market」など、様々なテーマの企業エリアが設け得られており、新興市場のトレンド、サスティナビリティや業界の最新技術などの情報を収集する絶好の機会となりました。
その他、複数の国がブースを出しており、日本もJETRO主催でジャパンパビリオンを出展していました。出展社数は昨年の17社から倍近くの33社に増え、牛肉や水産物、お茶やお酒など様々な食品を出展しました。
最後に
コロナ明け2度目の開催となった今回のThaifexですが、主催者の期待を大幅に上回る成功を収めたと言えるのではないでしょうか。商務省の今年の食品輸出額目標は前年比10％像の1兆5,500億バーツであり、タイの副首相兼商務相であるチュリン氏は、今回のThaifexがタイの食品輸出の増加に寄与するとの考えを示しており、タイ経済への前向きな影響が期待されています。
2024年も5月28日から6月1日の5日間、同じくIMPACTで開催されることが決定されています。既に以下の同イベントのHPにて出展企業の募集が開始されていますので、ご関心のある企業様はぜひ出展を検討されてはいかがでしょうか。
Thaifex 出展企業募集ページ：https://thaifex-anuga.com/for-exhibitors/become-an-exhibitor/
