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進むバンナー周辺の大型開発


現地情報

進むバンナー周辺の大型開発

こんにちは。アジア・アライアンス・パートナーの神谷です。

 コロナも開けてタイには観光客も戻り、併せて日本からビジネスのご出張でいらっしゃる方も増えてきました。特にコロナの間に中止・延期される展示会も多かったのですが、そうした展示会も今年は順調に開催されています。特に2022年9月には長い間リニューアル工事中だったバンコク中心部(アソーク地区)のクイーンシリキットコンベンションセンターもリニューアルオープンし、活況を呈しています。

 しかし、島根県の皆様になじみが深いのはMETALEXやMedical Fair Thailand、Subcon Thailandなど製造業やヘルスケア関連の展示会が開催されるバンコク東側、隣のサムットプラカーン県に隣接するバンナーエリアにあるBITECという展示場ではないでしょうか?展示会への出展・視察などで訪れたご経験のある島根県企業の方もいらっしゃるかと思います。

出所:BITECホームページ

 バンコクでは北側に国鉄の新たな始発駅となるバンスー中央駅がオープンしたり、レッドライン・イエローラインというモノレールの新たな路線が稼働したり、ピンクラインという路線も2024年には開業するといったようにこの5年の間に鉄道網が著しく発達しました(次ページ地図参照)。建設の遅れこそあれ、東西南北の移動をより便利なものにしています。

2023年バンコク路線図

タイ観光庁


2017年バンコク路線図

LIVING+NOMADO

 この二つの路線図を見比べていただくだけでも、バンコクのインフラ整備の勢いを感じていただけると思います。ただし、これだけ鉄道網が発達しても、高速道路を整備してもバンコク都内の渋滞が一向に解消されないのは甚だ疑問です。この解決には幹線道路の整備、Uターンの仕組みの変更、手動信号からの脱却などまだまだ取り組む課題は多く存在します。

 都市開発が進む中、新たに注目されているエリアが先に申し上げたバンナーです。BITEC展示場自体も現在床面積を広げる新たな建物の工事を敷地内で行っていますが、BITECの横を走るバンナートラート通り沿いに今後5年ほどの中で実現予定の大型プロジェクトやバンナーとスワンナプーム空港をつなぐ新たなライトレール路線の建設が予定されています。いくつかの代表的なプロジェクトを以下にまとめました。

1. バンナー~スワンナプーム空港をつなぐライトレール建設

 計画当初は2029年開業を予定していましたが、コロナ禍を経て第1フェーズ(バンナーからタナシティまでの12駅)が2030年開業、その後タナシティからスワンナプーム空港までの2駅開業となりました。このライトレールとグリーンライン(ヘビーレール:BTSスクンビットライン、アソークやサイアムなどバンコク中心部に向かう路線)およびイエローライン(モノレール)が接続し、乗り換えが可能となります。開業した暁には、日本から展示会でご出張の際の移動が便利になる路線です。

2. BANGKOK MALL

 小売大手ザ・モール・グループが旗艦プロジェクトとして建設する商業施設です。投資額は500億バーツ(約2000億円)で2025年に完成予定です。床面積も120万㎡とASEAN最大規模になる予定です。場所はBITEC展示場の横を走るバンナートラート通りをはさんだ向かい側になります。

The Mall Groupホームページ

 写真は完成予想図ですが、ここはショッピングモールのみならず、世界クラスのアリーナ(スタジアム)である「バンコクアリーナ」を敷地内に擁しています。16,000席のスタジアムで、さまざまなイベントを開催することも可能です。

3. Forestias

 不動産開発大手MQDCによる巨大プロジェクトです。面積63.7万㎡に高層コンドミニアム3棟のみならず、低層の高級コンドミニアム(1800万バーツ~、約7200万円~)、湖を囲む邸宅(数億バーツの見込み)、5つ星ホテル、オフィス、商業施設、スポーツ施設、病院などを擁して世界的デザイナー監修の元、自然を取り込んだ街創りを行っています。既に病院などは建設済み、2023年末から順次オープン予定です。

出所:The Forestiaホームページ

4. MEGA City

 SFディベロップメントが2012年に大型商業施設Mega Bangnaとして開業しており、北欧の家具大手イケアやタイのホームセンター「Home pro」、大手スーパーマーケット「Big C」「Tops」、大型デパート「Central」などが入居しています。日本の「スシロー」や「とんかつ まい泉」をはじめ、充実したレストラン街もあり、常にタイのご家族連れなどでにぎわっています。週末には100万人の人が訪れる規模の施設で、今後未使用の土地24万㎡にホテルやオフィス、新たな商業施設の誘致を計画しています。

出所:MEGA Ctiy ホームページ

 バンナートラート通り沿いには従来からもセントラルグループのデパートや、中規模のショッピングモール、大型オフィスビル、ムーバーンと呼ばれる戸建てなどの住宅開発が進んでおり、注目エリアではありましたが、上記のような大型プロジェクトが相次ぎ、地価も上昇中です。また今後の利便性を見込んでシーロム方面からオフィスをこのエリアに移す日系企業も増えているそうです。

 展示会やご出張などでバンコクにお越しの際には都内中心部だけではなく、是非こうした新たな開発エリアもご覧いただければ、タイの勢いを実感いただけると思います。



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