2月22日~25日の4日間、バンコク郊外にあるデパート、ザ・モール バンカピ店にて、タイ人に人気の日本の旅行情報番組「SUGOI JAPAN」が主催するイベント「SUGOI JAPAN FEST 2024」が開催されました。会場はさくらや雪など、今の日本の季節を感じられる装飾が施され、来場者を楽しませていました。出展エリアでは、カニ、寿司、ステーキから焼きそば、たこ焼きまで、様々な料理を提供するブースや、鳥取県や別府市など観光情報を発信するブースなどが賑わっていました。また、会場内のステージではマグロの解体ショーや人気歌手が盛り上げていました。主催者によると、連日1万人を超す来場者があったとのことで、タイにおける日本人気はまだまだ高いことが伺えます。
JNTO(日本政府観光局)が行った調査によると、タイ人に人気の海外旅行先は日本ダントツで1位となっており、依然として高い人気を誇っています。かつてはタイ人が日本へ行く際にはビザが必要でしたが、2013年にビザが廃止され、それ以降タイ人の訪日観光客数は年々増加が続き、2019年には131万人まで達しました。コロナの影響により2020年~2022年は激減してしまいましたが、隔離や検査なしでの通常渡航が可能となった2023年には100万人弱まで回復をしました。この年は日本を訪れたタイ人がタイを訪れた日本人の数を上回り、タイが初めて対日観光赤字となったことが話題になりました。これは、コロナ後も続いた日本国内の自粛ムードと、急激な円安バーツ高が理由として考えられています。特に円とバーツの為替はこの2年で2割ほど円安が進んでおり、タイ人にとって日本は「安く旅行ができる国」という状態ですので、今後も訪日タイ人旅行者は増加が続くと思われます。
JNTOが行った調査によると、タイ人が日本旅行へ行く際の「今後の地方エリアへの訪問意向を高めるもの」 として、お花見や紅葉などの自然が全体の約4割で1番人気、土地ならではの文化とグルメが続いています。それとは反対に、マリンスポーツやウィンタースポーツ、アクティビティなどは下位となっており、傾向としては自然や文化を楽しみながら、美味しい食事を堪能し、ゆっくりのんびり過ごすスタイルがタイ人に人気だと思われます。
今後の地方エリアへの訪問意向を高めるもの(タイ)
今後求められる課題としては、交通アクセスの充実や施設・サービスのオンラインでの予約、母国語や英語での対応など様々ですが、今、日本を訪れるタイ人の中で地方への関心がとても高まっていますので、日本へ多くのタイ人観光客が行ってくれることを期待したいです。